公益社団法人 日本医学放射線学会

若手医師・学生の皆様へ

IVR (InterVentional Radiology)について

IVRとは

 IVRはインターベンショナル・ラジオロジー(Interventional Radiology)の略で、画像下治療とも呼ばれています。X線透視やCTなどの画像ガイド下に体内を透見しながらカテーテルや針を使用して行う治療です。低侵襲であるためからだへの負担が少なく、高齢の患者さんも安心して治療を受けられる一方で、外科手術と同程度の治療効果が得られることが最大の特徴です。IVRが対象とする疾患は脳動脈瘤から大動脈瘤、血管閉塞、良悪性腫瘍、血管奇形など多岐にわたります。画像診断に精通する放射線科医師が画像ガイド下に行うIVRを行うことは必然であり、IVR医は病院の医療レベル向上に欠かせない存在です。

若手医師・学生の皆様へのメッセージ

 放射線科医は画像診断を行なって、様々な診療科を補助する縁の下の力持ちの印象が強いですが、IVRは放射線科医が主体となって施行する低侵襲治療です。医療技術革新により年々行える治療がアップデートされ、知識と技術を常に更新していかなければならない分野でとても大変ですが、高齢化社会においては欠かせない治療法となっており、とてもやりがいがあります。他の診療科がIVR治療を担当している施設も数多くありますが、放射線科IVRの特徴は手技の守備範囲が非常に広く、様々な分野で手技の応用が効くこと、また正確な画像診断に基づいた的確な治療を提供できることです。IVR分野の発展に向け、一緒に学びましょう。