Diversity Equity and Inclusion の取り組み
代議員・理事選挙のダイバーシティ推進
2022年度代議員(2021年秋の選挙)よりクォータ制を導入
(ア)社員(代議員):
選挙時の定数のうち、概ね2割を女性会員枠とする(定款細則 第7条 2)
(イ)理事:
最大定数25のうち、女性枠3名、ダイバーシティ枠1名(女性または大学常勤職以外の者)
放射線科専門医制度におけるダイバーシティの配慮
(ア)1日本専門医機構認定放射線科専門研修では、産休・育休期間については、併せて最大6か月まで研修期間として認めることが可能である。仮に2人や3人のお子様をご出産されていたとしても、上限は6か月となる。申請の際は休止届と出産を証明するものを添えて申請いただくようにしている。また、基幹施設、連携施設および指導医が常勤する関連施設における短時間雇用形態(非常勤)での研修は、6ヶ月まで認めており、8時間X100日=800時間をもって6ヶ月間として按分計算を行うことにより、研修実績に加算されるように対応している。
(2020年度末(2021年3月末)、2021年度末(2022年3月末)、2022年度末(2023年3月末)研修修了者合計644名のうち、この制度を利用した者は45名)
*参考: 上記とは別に学会認定での研修修了者が118名いるが、産休・育休などのデータは取得できていない。
(イ)日本専門医機構認定放射線診断専門研修および同放射線治療専門研修では、少なくとも2年間の研修期間が必要だが、それらの場合も1と同様に産休・育休期間のうち6か月までは正式な研修期間に含むことができるようにしている。
(ウ)病休、介護等での研修休止についても、最大6か月までは研修期間として認めることが可能である。
専門医試験実施についても、合理的配慮の必要な受験者に対しては個別に検討して配慮を行っている。
女性座長の積極登用
①2020、21年4月の総会の座長を務める女性の割合は低く、総計10%に満たない状況であった。2021年度より、座長の女性比率20%を目標とし、女性候補者リストを作成(リストはダイバーシティ・働き方改革推進委員会、JCR、専門修練施設からの推薦により随時更新)、教育委員会と連携し推進している。これにより2022年秋季大会以降、教育講演においては20%~41%に、一般演題では32%~34%に改善した。2024総会では女性座長割合は教育講演43.6%、一般演題18.3%となった。
②教育委員会がJRS版「学会座長の手引き-はじめて座長席に座る前に-」を2021年6月作成、関連学会からの要望により共有をし、学術集会運営への参画と更なる推進・連携を図っている
ダイバーシティサポートプログラム
●日本医学放射線学会総会への参加・一般演題発表を促すために①②を設立
●条件をみたせば①②両方の応募が可能
①Early-career Researchers Support Program
放射線診断・治療専門医取得前の一般演題筆頭演者に対し翌年の総会(現地参加)の参加登録費を全額補助
②JRS Encouragement Award
(a)(b)(c)いずれかに該当される一般演題筆頭演者を対象とした
奨励賞(副賞 10万円)
(a) 600床未満の医療機関に所属
(b) 育児中(未就学児以下)
(c) 障がい者手帳をお持ちの方
①②両方のご応募も可能
第83回(2024年総会)の演題募集のリンクは以下
https://site2.convention.co.jp/jrs83/endai/
JRS83rd Encouragement Award 受賞者 17名
ダイバーシティルーム
①学術集会(総会・秋季)における親子視聴室の開設と恒常的な設置
②2023年総会からは親子だけでなく、通常の会場での聴講が難しい方も利用できるダイバーシティルームとして運用
③参加者と子ども以外にベビーシッター等も1名まで入室可能
④車いすで聴講可能な会場の拡大
⑤在宅酸素使用者への会期中のサポート
学術集会におけるプログラム企画
総会(春)と秋季臨床大会において、ダイバーシティ&インクルージョンへの理解・浸透を目指し、講演、シンポジウム等を系統企画。女性に限らず若手や指導者など様々な階層を支援の対象としている。
働き方改革推進に関する取り組み
●診療放射線技師へのタスク・シフト/シェアへの協力
①上記を進めるために必要な診療放射線技師の告示研修(新法成立に伴う厚生労働大臣の指定する研修)への協力(会員医師の講師派遣)
②ガイドラインの作成(放射線治療・STAT画像報告・CT/MRI造影剤投与・核医学検査・IVR手技)
●アンケート調査等の実施
①JRSとJCR(放射線科専門医会・医会)が合同で、放射線科医の動向に関するアンケートを実施(2018)。本結果をもとに「放射線科働き方改革 提言」及びアンケート結果まとめの白書を作成、厚生労働省医政局(吉田学氏)へ提出(2019)。
②勤務医労働実態調査2022
③放射線科医の労働力算定アンケート(with業務調査委員会)2023
●若手キャリア形成等に関して学術集会等で応援プログラムを施行
ダイバーシティを担当する委員会
2017(H29)男女共同参画・ダイバーシティ推進委員会設立
2018(H30)年度~2021(R3)年度 ダイバーシティ推進・働き方改革検討委員会
2022(R4)年度から常設委員会に昇格、ダイバーシティ・働き方改革推進委員会として活発に活動中
●女性だけでなく、少数派、ハンディキャップのある方、若手、指導者など多様な対象をサポート、エンカレッジするプログラムを企画している。
●American Association for Women in Radiology(AAWR)とも連携