公益社団法人 日本医学放射線学会

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ガイドライン

2004年12月01日

MRI設置病院における放射線科医の勤務状況に関する全国調査報告

日本医学放射線学会
理事長 遠藤啓吾
庶務担当理事 大友 邦

目的

日本医学放射線学会の社会的活動に必要となる放射線診療への放射線科医の貢献を定量的に示すデータを得る。

対象と方法:

1) 対象
産業開発機構(株)映像情報MEDICAL編集部より提供を受けた2003年8月31日現在のMRI設置病院一覧(臨時増刊号Vol.35 No.15掲載)から重複・廃棄及び臨床利用されていないと考えられる施設・装置などを削除した4914台を対象とした。
2) 方法
都道府県ごとのMRI設置病院一覧を該当する都道府県の大学病院放射線医学教室に送付し、病院ごとの放射線科常勤医及び非常勤医の有無についての調査を依頼した。なお非常勤医の有無は、常勤医がいない施設のみを調査の対象とした。
3) 補足
各施設から返送されたデータを集計し、放射線科常勤医及び非常勤の有無不明の施設が特に多かった都道府県については、日本シェーリング(株)に2)と同様の形式の追加調査にご協力いただいた。

結果

全国集計と地方ごと(一部は都道府県ごと)の結果を示す(表1)。なお今回は複数のMRI装置を有する施設については台数で集計算出した。

考察と今後

我が国のMRI設置病院の半数以上で放射線科常勤医あるいは非常勤医の勤務していることが確認された。すなはち、放射線科医が倍増すれば大部分のMRI装 置に放射線科医が関与できると推測することもできる。日本医学放射線学会として卒前卒後研修に積極的に関わりマンパワーを充実させる目安ともなる。今後も 産業開発機構(株)映像情報MEDICAL編集部からデータ提供を受けながら、継続的に調査を展開していく予定である。また病院ごとの具体的関与について 可能な範囲で明らかにし、データの精度を高めていく必要がある。