公益社団法人 日本医学放射線学会

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安全に関する情報

2024年10月25日

【厚労省より周知依頼】医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて

厚生労働省より、標記の件について周知依頼がありました(日本医学会経由)。
(注釈)厚労省からのいわゆる「55年通知」によると、医薬品の適応外使用であっても、有効性及び安全性の確認された医薬品がその薬理作用に基づき処方された場合には、保険診療上認められる(保険審査で認められる)場合があります。
そのような事例のうち厚労省が「妥当である」と判定した事例に関しては関係者に周知がもとめられます。
今回そのような事例の8例中2例が、X線造影剤に関するものであるため、
関係者への周知を図るためにJRS造影剤安全性委員会から発信させていただきます。
※詳細は添付資料(PDF)をご確認ください。

保医発0930 第1号 令和6年9月30日
「医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて」

  1. 審査情報提供事例No. 393
    • 成分名:イオヘキソール(小児外科1)
    • 標榜薬効(薬効コード): X線造影剤(721)
    • 主な製品名:オムニパーク
    • 使用例
      原則として、「イオヘキソール【注射薬】」を
      「以下の場合における消化管造影:狭窄の疑いのあるとき、穿孔の恐れのあるとき(消化器潰瘍、憩室)、その他外科手術を要する急性症状時、胃及び腸切除後(穿孔の危険、縫合不全)、胃・腸瘻孔の造影」に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める。
    • 留意事項
      (1)当該使用例は、15歳までの小児の患者に認める。
      (2)当該使用例の用法・用量
        通常、小児に下記の用量を1回量とし、経口又は注腸投与する。
        3か月未満: 5~30mL
        3か月~3歳: 60mLまで
        4歳~10歳: 80mLまで
        10歳以上: 100mLまで
  2. 審査情報提供事例No. 394
    • 成分名:イオジキサノール(小児外科2)
    • 標榜薬効(薬効コード):X線造影剤(721)
    • 主な製品名:ビジパーク
    • 使用例
      原則として、「イオジキサノール【注射薬】」を
      「以下の場合における消化管造影:狭窄の疑いのあるとき、穿孔の恐れのあるとき(消化器潰瘍、憩室)、その他外科手術を要する急性症状時、胃及び腸切除後(穿孔の危険、縫合不全)、胃・腸瘻孔の造影」に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める。
    • 留意事項
      (1)当該使用例は、15歳までの小児の患者に認める。
      (2)当該使用例の用法・用量
        通常、小児に1回5mL/kg (10~240mL)を経口又は注腸投与する。

詳細は下記資料(PDF)をご確認ください。

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造影剤安全性委員会